9月 202011
楽しみながらJavaScript言語によるプログラミングを学べるサービス「Codecademy」が開始後わずか3日でユニークユーザー数が20万を超え、完了した練習問題総数が210万に達したという。Codecademyはブラウザ内の「画面」で案内に従って実際にコードを打ち込みながらJavaScriptを学べるようになっている。特徴は学ぶプロセスをより楽しめる仕組みが用意されていることだ。Codecademyでは練習問題をクリアして進んでいくと進み度合いに応じて「バッジ」をもらえ、ユーザーはその成果をオンラインで友人に共有することもできる。
バッジ機能はゲーミフィケーションのごく単純な活用例といえるだろう。しかし、それだけでやる気を継続させるのは難しい。ポイントは学習成果の共有にありそうだ。友人の成果を学習を見て始める人もいるかもしれないし、同様に成果を共有していけば、お互いに励みにもなる。
ゲーミフィケーションは概念としては新しいものではない。例えば、昔からあるリアル店舗のスタンプカードも購買活動のバッジと似たゲーミフィケーションの一手法だ。しかし、特に学びに関する活用法ではオンライン要素によってグループ学習と同様の効果を生み出すことが可能になる。
ゲーミフィケーションという言葉に懐疑的な向きもあるが、それは「いわゆるゲーム」という概念が強すぎるか、スタンプカード以上の価値を見いだせていない場合が多いよう思う。従来の概念にオンラインという要素を加えて再構築する試みがさらに必要だ。
(本記事は「東京IT新聞」に寄稿させていただいた記事の元原稿です。許可を得てアーカイブとして本誌掲載の1週間後を目処に掲載しています。本誌は画像付きですが、こちらはテキストのみの掲載になります。)
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