新たに登場するWebサービスを見ているとスマートフォンなどモバイルを主軸にしたサービスが増え続けていることがわかる。先頃アメリカで開催された、ある投資家向けのデモイベントでは登壇した4割近くがモバイルを主軸にしたサービスだったいい、この傾向は依然として続いているという。同様に一般的な企業サイトについてもスマートフォン対応はすでに必須となっている。そうした中で、企業は自社にアクセスするユーザーの様々なデバイス/ブラウザ/画面サイズに対して柔軟に対応し、それぞれにより最適な形で情報提供できることが重要になってきた。

 Webサイトについてはブラウザのサイズに応じて横幅が変わるリキッドデザインの手法などがあったが、昨年あたりからはレイアウト要素も含めて最適化するレスポンシブWebデザインという手法が注目されている。さらに従来Flashの独壇場であったダイナミックな表現についても、スマートフォンが実質的にFlash非対応となることからHTML5への期待が高まっている。

 その可能性を垣間見ることができるのが、先頃Mozillaが公開したマルチプレイヤーRPG「BrowserQuest」だ。これはHTML5とJavaScriptで実装されており、PCやスマートフォンの主要なブラウザで同様にプレイすることができる。以前はFlashに比べてなかなか表現力や動作速度で見劣りがしていたHTML5による表現だが、ブラウザでの実行速度の向上やライブラリの充実などによって実用的な段階に達してきたといえるだろう。

(本記事は「東京IT新聞」に寄稿させていただいた記事の元原稿です。許可を得てアーカイブとして本誌掲載の1週間後を目処に掲載しています。本誌は画像付きですが、こちらはテキストのみの掲載になります。)

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 先頃、新しいiPadと共にApple TVもアップデートされた。アップルのCEO、ティム・クックがApple TVを「ホビー」と語る通り、自由にアプリを開発できないApple TVがエコシステムの中心になることはしばらくないだろうが、一方でアップルが本格的な「テレビ」を発売するのではないかという噂も絶えない。また、2012年初頭のCESでもスマートテレビの展示も盛んであったといい、分野としてもテレビへの注目は依然として大きい。 Continue reading »

 

 NHN Japanが運営する「ハンゲーム」は10年以上前からアバターサービスを提供しており、現在は当時からの流れをくむ3等身の「アバターPure」と、リアルな等身の「アバターCool」の2種類がある。アバターはユーザープロフィールで利用される以外にも、アバターで恋愛ゲームを楽しんだり、動画をみんなで楽しんだり、といった様々な活用が模索されている。 Continue reading »

 

 今年に入り、テレビ番組でゲーミフィケーションやシリアスゲームが採り上げられることが続いた。各番組には専門家による解説もあり事例を交えながら基本を伝えるという意味では十分な内容であったと感じたが、「シリアスゲーム」と「ゲーミフィケーション」をそれぞれの番組が単独で採り上げていたため、概念が似ているだけに後々混乱する人もいるように思う。実際、両者の違いについての質問をよく受ける。 Continue reading »

 

 ニコニコ動画のライブハウス「ニコファーレ」のネット観客システムは、従来はネットで視聴しているユーザーのサムネイル画像がニコファーレのライブ会場に表示される形だったが、2月から3Dアバターとして表示され、視聴ユーザーが操作できるようにもなることが発表された。 Continue reading »

 

 調査会社のニールセンによれば、現在の米国におけるオンラインビデオの視聴人口は約1億4500万人と従来型テレビの約半数になったが、視聴時間ではまだまだ及ばず、テレビの週33時間弱に対してオンラインビデオはわずか27分だという。この要因のひとつとして受動的か能動的かという視聴スタイルの違いもあるだろう。 Continue reading »

 

 国内でもしばしば聞かれるようになった「ゲーミフィケーション」のような考え方は特定の技術やテクニックを指すというよりも、「物事をおもしろくする」というユーザー体験のデザイン手法の一種と考えるのが正しい。また、こうした概念の活用事例として伝統的なスタンプカードがよく引き合いに出されることからもわかるように、概念自体は従来から存在しているものだ。そのため、なぜこれが「今さら」話題となっているのか理解しにくいという人も多いだろう。 Continue reading »

 

 「モバツイ」は、いわゆるスマートフォンではない従来の携帯電話(ガラケー)でTwitterが利用できるように、と作られたサービスです。モバツイがスタートした2007年4月はTwitterが最初に話題になり始めた頃で、まだガラケーでは利用することができませんでした。そんな中、モバツイを使えば「今思ったこと」をその場でタイムリーにツイートでき、Twitterの利用スタイルともマッチしているとあってファンをつかみ、その後しばらくしてTwitterが急激に普及したのと合わせて成長。今では150万人が利用するサービスに成長しました。

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 この1年の動きを振り返りながら来年の方向性を考えてみると、近年話題になった様々なカテゴリの境界がどんどん曖昧になっていくように感じられる。 Continue reading »

 

 音楽や動画をオンライン上で友人と一緒に楽しめるサービスのリリースが続いている。例えば、「picotube」は最大5人のユーザーがそれぞれ選んだ動画を流し、その動画を同じルーム内にいる多くのユーザーと一緒に観ながらチャットなどが楽しめるというもの。流す動画はYouTubeなどの動画を利用している。他にもAndroidアプリの「コレミタ」は同じテレビ番組を観ているユーザーがコメントをやりとりして楽しめるものだ。 Continue reading »

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