そろそろ連ドラでも佳境に入る「銭ゲバ」の原作漫画を読んでみた。
いろんな意味ですごい・・・。
幼少の頃に銭のない苦しみを味わい、ひょんなことで銭のために人を殺めてしまった主人公の蒲郡風太郎(がまごおりふうたろう)は、銭のためならなんでもすることを決意し、のし上がっていく。その描写の仕方がなんというか、言い訳や取り繕いが一切ないのだ。そこで交わされる言葉も含め、今では絶対に掲載できない。
昔の漫画にはそうした「問題」作も多いが、「銭ゲバ」は1970年から1971年にかけて週刊少年サンデーに連載されていた漫画だという点も驚く。もちろん、今とは方向性もかなり違っていたとは思うが。また、「銭ゲバ」には風太郎を追う刑事が登場するのでサンデーつながりで代わりに「蒲郡風太郎 vs 名探偵コナン」というようなコラボレーションができたらと思うと面白い。ただ、おそらくコナンが大変なことになってしまうに違いない。
そして、さらにすごいのはそのコマ割りだ。これはもうなんだかよくわからない(汗)
同じ絵柄のコマが細かく続いたかと思えば、見開きで風太郎の顔のみ。しかも右半分が墨一色のページがあったりする。今の漫画にはないコマ割も楽しめる。
暴力的なカネの力を描いた作品としては、NHKでドラマ化され、2009年6月には映画も公開される「ハゲタカ」も好きだったりするのだが、「銭ゲバ」を読んだ時、ドラマ「ハゲタカ」の最初で語られたモノローグが思い起こされた。
誰かが言った 人生の悲劇は2つしかない
ひとつは、金のない悲劇 もうひとつは、金のある悲劇
世の中は金だ 金が悲劇を生む
どうせなら金のある悲劇を味わいたいものだ。
死んじゃうけど。
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