ソーシャル・レイヤー・サービスの「Cheerz」は同じWebサイトを見ているユーザー同士がチャットなどでコミュニケーションできるサービスだ。Cheerzはこれまで海外向けにベータリリースを行い調整を進めていたが、この度ブラッシュアップして国内向けにリリースされた。以前はツールバーが画面下に常時表示されてWebのエリアが狭くなってしまったり、動作に不安定さが残っていたが、今回のリリースでは使い勝手に関する部分が大幅に改良されている。
例えばツールバーはなくなり、代わりに小さなメニュータブとWebサイトへの評価を示す黒板(?)が設置された。メニュータブからはアバター表示のオン/オフが可能なので、アバターが邪魔なときはオフにすればいい。
またユーザー間のコミュニケーションもチャットだけでなく、「いいね!」のような「Smile!」ボタンが追加された。評価のきっかけはアイコンやチャット内容など様々だろう。
Webサイトの運営者が利用する場合に使いやすそうなのは自動ボット機能だ。あらかじめメッセージを設定しておくとCheerzでWebサイトを訪れたユーザーにサイトの見所をアバターで紹介することができる。静的なWebサイトににぎわいを付加する手法として興味深い。
課題もある。Webサイトの閲覧は至極プライベートな行動でもあるため、人に会いたくない時もあるだろう。使い勝手を維持しながら同時にプライバシーに対する安心感をいかに担保していくかは重要な課題だ。また、サイト運営者に受け入れられることも必要になる。どう共生していくかは特にビジネス面での課題となりそうだ。
(本記事は「東京IT新聞」に寄稿させていただいた記事の元原稿です。許可を得てアーカイブとして本誌掲載の1週間後を目処に掲載しています。本誌は画像付きですが、こちらはテキストのみの掲載になります。)
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