【このエントリーはCNET読者ブログ(2010年6月閉鎖)に掲載していたものです】

一時期落ち込んだモバゲーのアバター関連売り上げが回復したという。

モバゲーのアバター売上が回復、ただしタイアップ広告が絶不調–DeNAのQ3決算 

ただ、南場社長もこれが安定した傾向ではないと認識しているようで、今後も企画開発とコミュニティ活性化に取り組むという。そのうちにひとつにアバターの3D化がある。これについては昨年秋に発表済みだ。

では果たして実際にはどのような効果があるのだろうか。

「2Dとは雰囲気が変わるので、どうかという人もいる。2Dのほうがいろいろと(細かいデザインが)描きやすいので、それに慣れた人が3Dについてきてくれるかという問題がある。移行プランを入念に設計していく」(南場氏)(CNET記事より)

ここでは雰囲気が変わるということと、グラフィックの描き込みのしにくさが3D化の懸念としてあげられている。どちらも同意できる面があるが、しかし本質的な問題ではない。

そもそも、新たな需要を喚起するため、新しい魅力として3D表現を活かそうとしたのだ。であれば、雰囲気を変えることで見慣れ(てしまっ)たアバターに新鮮さを取り戻し、それがユーザー同士のコミュニケーションの新鮮さにつながればいいだろう。グラフィックの描き込みがしにくいという点も、「ダイナミックな動きを作りやすい」3Dアバターと比べ、ユーザーがコミュニケーション時に効果的に自己アピールできるのはどちらかということだ。ドット単位の描き込みという限界から離れ、ユーザーの自己アピールの手段として「動き」という新たな伸びしろを選択したのであれば、それが十分に魅力的なものならユーザーは移行していくに違いない。

モバゲーでいうその魅力とはすなわち、アバターがどれだけ話のネタになったか、どれだけ絡んでくれる人が増えたか、そのためにカスタマイズなどの楽しい努力にどれだけ時間を費やしたか、ということになるだろう。

外野が指摘するまでもなく考えられているとは思うが、移行プランが「2Dと3Dの違いを吸収しながら徐々に移行する」というようなものにならないことを願っている。ぜひ、明確に違いを出すことにより、ユーザーのよりよい目的達成ツールとなってほしい。 

参考:
モバゲー、2Dアバターを3Dアバターにして巻き返し ゲームも導入へ(THE SECOND TIMES)

 

 

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