ニコニコ動画のライブハウス「ニコファーレ」のネット観客システムは、従来はネットで視聴しているユーザーのサムネイル画像がニコファーレのライブ会場に表示される形だったが、2月から3Dアバターとして表示され、視聴ユーザーが操作できるようにもなることが発表された。テキストによるコメント以外でもネット視聴ユーザーとライブ会場の間でコミュニケーションを取る方法が拡充されることにより、よりライブに参加する体験を得やすくなるだろう。一方通行の「視聴」ではなく双方向の「参加」と認識されることで多くのライブ放送と一線を画すことができるのはもちろん、ニコファーレが目指しているという「リアルとヴァーチャルの境目がない新しいライヴエンターテインメントの創造」にも近づいていける。

 前回の本欄ではテレビの”ながら見”のような、受動的なコンテンツ消費スタイルが広がってきていると述べたが、すべてが手軽に消費できるようになっていく一方で、まさに対極にあるライブのような濃い参加体験も同時に価値を高めている。また、こうしたリアルライブと連携したアバター参加イベントはセカンドライフの頃から事例も多く、価値の実証は完了しているといっていいだろう。

 現在はまだ会場のハードウエアが先行している印象も強く、企画面ではもうしばらく模索が続きそうではあるが、ネットからの参加を前提としたライブ会場の存在は今もなおユニークで、従来のネット連携イベントでは不可能だったことも期待できる。3Dアバターによる参加体験はその契機となるかもしれない。

(本記事は「東京IT新聞」に寄稿させていただいた記事の元原稿です。許可を得てアーカイブとして本誌掲載の1週間後を目処に掲載しています。本誌は画像付きですが、こちらはテキストのみの掲載になります。)

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