グーグルはいわゆるソーシャルサービスが苦手といわれることが多い。SNS分野でも「orkut」を2004年と早期に始めたが、同社の規模からすれば大きな成功を収めたとは言いがたい。ご存知の通り、その他ほとんどすべての国や地域は同じく2004年にスタートしたFacebookの手の内だ。 Continue reading »

 

 楽しみながらJavaScript言語によるプログラミングを学べるサービス「Codecademy」が開始後わずか3日でユニークユーザー数が20万を超え、完了した練習問題総数が210万に達したという。Codecademyはブラウザ内の「画面」で案内に従って実際にコードを打ち込みながらJavaScriptを学べるようになっている。 Continue reading »

 

 気に入ったホームページを友人に教える方法がメールかメモ用紙しかなかった頃、当時は1日に数件も共有していなかったはずだ。しかしそれも今は昔。2011年初頭のFacebookでは20分あたり100万件のリンクが共有されたという。社会心理学的に人は他者と強い感情を共有することでの精神的な結びつきを醸成しているというから、「共有」が人を動かす力にも納得できるだろう。

 だが、私たちが共有したいのはニュースなど事実情報ばかりではない。大きな要素としてあるのが体験の共有だ。

 こうした体験共有をオンラインで演出する要素として、しばしばアバターが使われている。例えば、アバターとなって友人と集まり、オンライン上で動画コンテンツを楽しむスタイルはセカンドライフやマイクロソフトのXBOX Live、モバゲーのピコピコ動画などですでに行われている。ユーザーは動画の感想や反応をアバターが集う「同じ場」で共有することができる。ただ、従来の動画共有アバターコミュニケーションサービスは基本的にリアルタイムに集うものであるため、同じ時間に(同期して)視聴しなければいけないという制約があった。

 そうした中、8月にローンチした「ドタバター」はこの時間的制約を取り払うことで別の時間帯に視聴したユーザー間でも視聴体験を共有できるのが特徴だ。その感覚はニコニコ動画のそれに近い。(ドタバターには弊社も関わっている)

 視覚的に感情を揺さぶる動画コンテンツと、同じく視覚的にアイデンティティを表現できるアバター。両者の組み合わせで動画の新たな楽しみ方が生まれそうだ。

(本記事は「東京IT新聞」に寄稿させていただいた記事の元原稿です。許可を得てアーカイブとして本誌掲載の1週間後を目処に掲載しています。本誌は画像付きですが、こちらはテキストのみの掲載になります。)

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 子供の頃、親に「次のテストで100点とったら○○買ってあげるよ」と言われて、「ご褒美」を目当てに頑張って勉強した人もいるのではないだろうか。大抵はご褒美よりも「罰」のほうが多かったような気もするが、それでも課題解決に対する「おまけ」の効果は決して小さくないことがわかるだろう。 Continue reading »

 

 ソーシャル・レイヤー・サービスの「Cheerz」は同じWebサイトを見ているユーザー同士がチャットなどでコミュニケーションできるサービスだ。Cheerzはこれまで海外向けにベータリリースを行い調整を進めていたが、この度ブラッシュアップして国内向けにリリースされた。以前はツールバーが画面下に常時表示されてWebのエリアが狭くなってしまったり、動作に不安定さが残っていたが、今回のリリースでは使い勝手に関する部分が大幅に改良されている。

 例えばツールバーはなくなり、代わりに小さなメニュータブとWebサイトへの評価を示す黒板(?)が設置された。メニュータブからはアバター表示のオン/オフが可能なので、アバターが邪魔なときはオフにすればいい。

 またユーザー間のコミュニケーションもチャットだけでなく、「いいね!」のような「Smile!」ボタンが追加された。評価のきっかけはアイコンやチャット内容など様々だろう。

 Webサイトの運営者が利用する場合に使いやすそうなのは自動ボット機能だ。あらかじめメッセージを設定しておくとCheerzでWebサイトを訪れたユーザーにサイトの見所をアバターで紹介することができる。静的なWebサイトににぎわいを付加する手法として興味深い。

 課題もある。Webサイトの閲覧は至極プライベートな行動でもあるため、人に会いたくない時もあるだろう。使い勝手を維持しながら同時にプライバシーに対する安心感をいかに担保していくかは重要な課題だ。また、サイト運営者に受け入れられることも必要になる。どう共生していくかは特にビジネス面での課題となりそうだ。

(本記事は「東京IT新聞」に寄稿させていただいた記事の元原稿です。許可を得てアーカイブとして本誌掲載の1週間後を目処に掲載しています。本誌は画像付きですが、こちらはテキストのみの掲載になります。)

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 日本のネット界隈で「turntable.fm」というサービスが話題となった。turntable.fmはユーザーがオンラインの仮想クラブでDJとなり、皆で音楽を楽しむサービスだ。ユーザーはアバターとなって仮想クラブ内に現れる。DJとなれるのは最大で5人まで。流したい音楽を検索し、プレイリストに加えればひとり1曲ずつ順番にストリーミング再生される。「観客」として参加する場合はボタンクリックで選曲センスを評価する。気に入った観客が多ければ多くのアバターが体を揺らし、気に入られなければ曲をスキップされることもある。チャットで語り合うことも可能だ。

 こうした音楽の楽しみ方がウケて評価を集めていたturntable.fmだが、6月のある日、アメリカ国外から利用することができなくなってしまった。課題は認識されていただけに想定されていたが残念だ。今後の再上陸を期待したい。

 同時に、オンラインでの体験を共有する仕組みとして「アバター」と「仮想クラブ」という手法が使用されている点も興味深い。単純に音楽を共有して楽しむだけであればアイコンでもいいはずだが、コンセプトを分かりやすく伝え、にぎわいや観客の反応を可視化し、ポイントによるアバターのグレードアップといったサービスの利用モチベーション設計の素材としてアバターが有用であったということだろう。 Continue reading »

 

 学校の理科室といえば人体模型だが、実際に人体模型を使った授業を受けた人は案外少ないのではないだろうか。人体模型は体内の臓器の位置を立体的に把握するにはよい教材だ。しかし場所をとって大掛かりな割には利用方法のバリエーションが少ないように思う。 Continue reading »

 

 3D映像がまだ珍しかった頃、抑えがたい2つの衝動に駆られた。ひとつは映像に触ろうと思わず手を伸ばしてしまうこと。もうひとつは横(あるいは下)に回り込んで別の角度からのぞきこもうとしてしまうことだ。 Continue reading »

 

 インターネットは様々なメディアをネット経由で見たり送ったりできるようになった。テキスト、音声、動画、しかもそれがリアルタイムで届く。とはいえ、すべてのサービスが動画のようなリッチなメディアを扱うわけではない。日常的に使うサービスは依然としてテキストベースのサービスが優勢だ。Twitterはその最たるものだろう。 Continue reading »

 

 Twitterを利用する際に専用のクライアントアプリを使っている人も多い。ただ、以前に比べて新しいTwitterクライアントが話題にのぼることが少なくなった。背景にはTwitterが公式アプリをリリースしたことや各アプリがどれを使っても不満がない程度に成熟したことなどがあるだろう。 Continue reading »

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