湯島聖堂・大成殿をたどり着いた瞬間、目の前に突如として現れた光景に思わずニヤリとしてしまった。
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東京は御茶ノ水駅に程近い湯島聖堂は元禄時代に徳川綱吉によって建てられた。敷地内に立つ像を見ればわかる通り、孔子を祀る孔子廟だ。その中心にある大成殿をエイリアンのような「生き物」が占拠している。

東京大学大学院 河口洋一郎研究室による芸術表現の展覧会「表現科学 知のサバイバル」展で展示されているもの達は、ふとそんな感覚を呼び起こすほど、湯島聖堂と明らかに異質な、並々ならない存在感を発している。
河口洋一郎さんは1970年代からCGを手がけるCGアーティストの第一人者。僕もCGという表現を初めて知ったのは河口さんの作品だった。コンピュータの可能性を見せてくれた人として、自分の人生にも少なからぬ影響を与えてくれた人だと思っている。そんな河口さんに、なんという偶然か、2006年春にロサンゼルスで開催された国際宇宙開発会議の夕食会でたまたま同じテーブルになり、面識を持つことができた。その時は本当に驚いた。聞けば、無機的で無反応なものしかない宇宙空間に長期滞在する時代に向けて、人の動きに有機的に反応する壁によってより快適に滞在できる可能性を探っており、その講演のために来たのだという。
今回の湯島聖堂での展示をみると、表面が立体的に動くスクリーンや、人間の動きに反応して形を変える生物のようなCGオブジェクトなど、その一端が見てとれる。由緒ある史跡からフロンティアである宇宙まで、その振り幅と意外性が面白い。
本展示会は2月8日(日)まで開催されている。

★おまけ★
会場には電気製品がたくさん。よくこれだけの電力量が湯島聖堂で確保できたなぁ、と思ったら・・・
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裏にはこんなに発電機が・・・。
苦労がしのばれます。
<追記>
最終日に行われたクロージングパーティーにも行ってきました。
ご無沙汰していた河口さんにもお会いできました。
前日には林信行さんもいらっしゃっていたようだったのを見つけて追記。

nobilog2: 滅多に見れない異様な光景、湯島聖堂へ急げ!

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